再転相続
以前、相続放棄についての記事を書きましたが、今回は少し変わった相続放棄の期間について解説します。
1再転相続とは
再転相続(さいてんそうぞく)とは、ある相続(一次相続)の相続人が熟慮期間中に相続の放棄または承認をする前に死亡(二次相続)した場合に、二次相続の相続人が一次相続の相続をすることをいいます。
2再転相続放棄の期間
再転相続が生じた場合、相続放棄の期間はいつから起算されるのでしょうか。まず、二次相続については、条文通り、二次相続が開始されたことを知ってから3カ月以内に相続放棄すればよいことになります。それでは、1次相続については、いつから起算されるのでしょうか。再転相続人が、二次相続については知ったものの、一次被相続人の死亡を知らなかった場合に問題となります。この点について、令和元年8月9日の最高裁では、「一次相続の相続人となったことを知ってから3カ月以内」としました。
このように相続放棄の期間の手続や期間の解釈については、一見分かりにくい部分もありますので、相続放棄を検討される場合には弁護士に相談されることをお勧めします。